[ジャズギター初心者向け] Softly, as in a Morning Sunriseでアドリブ練習



「Softly, as in a Morning Sunrise」を題材に社会人ジャズギター初心者向けアドリブ練習方法の紹介となります。この曲は邦題、『朝日のごとくさわやかに』としても知られていますが、ジャムセッションの場では略して、”ソフトリー”と呼ばれることもあります。

「Softly, as in a Morning Sunrise」は1928年、Oscar Hammerstein IIに作詞、Sigmund Rombergに作曲され、今ではジャズのジャムセッションでよく演奏されるジャズスタンダード曲となっていますが、この曲は比較的コード進行が簡単な為、ジャズ初心者が練習する課題曲としてもよく取り上げられています。

コード進行とアナライズ
Softly, as in a Morning SunriseのキーはCmでフォームはAABA形式。コード進行のアナライズとしてはAメロは、Im7 – IIm7(b5)/ V7- Im7- IIm7(b5)/ V7の繰り返しでCm解決の2-5-1が使用され、BメロではEbからFm解決のドミナントモーション、そしてまたAメロのCm解決の2-5-1に戻るといったシンプルなものです。

Aメロで使用出来るスケールはCナチュラルマイナー、Cハーモニックマイナー、Cメロディックマイナー、BメロではEbメジャースケール、Fハーモニックマイナーが一般的かと思います。

CナチュラルマイナーだけでAメロからBメロのEbまで行けてしまうので、もしAメロBメロの違いを出したい場合は、AメロはCハーモニックマイナーもしくはCメロディックマイナーを使用する方法もあります。

つまりどちらかのスケールを使用してナチュラルのBを演奏して、テーマではBメロのメロディーがBbで入っているので、そこでCナチュラルマイナー(Ebのメジャースケール)に変更するという演奏です。

アドリブ練習
最初に結論から言いますと、お勧めのアドリブ練習は2つの練習を一緒に合わせて練習する方法です。具体的には、ガイドトーンとドミナントフレーズ、アルペジオとドミナントフレーズ、ハーモニックマイナーとドミナントフレーズ、ペンタトニックとドミナントフレーズといった感じで組み合わせて練習します。

今回は社会人の方対象という事で、後ほど2つの練習の組み合わせを紹介しますが、より効果が上がると思いますので各コードのルートから始める以下のような譜面の基礎アルペジオの練習もお勧めします。
Softly_基礎アルペジオ



以下、レッスンの譜面はSoftly, as in a Morning SunriseのAメロですが、スペースの関係上4小節×2回繰り返しの8小節ひと纏めでフレーズを書いてあります。練習方法は例えば最初はガイドトーンとドミナントフレーズ(HP5)を4小節×2回繰り返しで記載していますが、このフレーズだけで全てのAメロを何度も練習するという事です。
(HP5はハーモニックマイナー・パーフェクト5thビロウスケールの略)

次の4小節×2回はアルペジオとドミナントフレーズ(Alt)です。このフレーズだけで何コーラスでもAメロだけを練習します。 (Altはオルタード・スケールの略)

Softly_練習方法1

※1,700円前後お金が掛かってしまいますが、もし可能であればiOS/Androidのアプリ「iReal Pro」を使用してSoftly, as in a Morning Sunriseのバッキングを流しながら練習すると楽しめます。

次のレッスン譜面では、最初の4小節×2回はハーモニックマイナーとドミナントフレーズ(HP5)ですが、ここはスケールの名前は違うかもしれませんが、簡単に言ってしまうとハーモニックマイナー一発です。

CmのコードでCハーモニックマイナーを弾けばCmハーモニックマイナースケールですし、同スケールをドミナントのG7b9のコードで弾けばハーモニックマイナー・パーフェクト5thビロウ(HP5)という名前になります。

最後の4小節×2回はペンタトニックとドミナントフレーズ(Alt)です。

Softly_練習方法2

最後は全て纏めて任意のところで自分の好きにフレーズが演奏出来るように練習をしてみて下さい。最初のうちは切り貼りの4小節ごとフレーズでも構いません。何度も練習をしているとそのうちに状況に合わせて自分の好きな時に好きなフレーズが出せるようになります。

次はBメロですが、こちらも各コードのルート音から開始するパターンの基礎アルペジオ練習の為の譜面を掲載しておきます。
Softly_Bメロ基礎アルペジオ

Softly, as in a Morning Sunriseの歌詞

Softly, as in a Morning Sunrise (作詞:Oscar Hammerstein II / 作曲:Sigmund Romberg)

Softly as in a morning sunrise
The light of love comes stealing into a newborn day
Flaming with all the glow of sunrise
A burning kiss is sealing a vow that all betray
For the passions that thrill love
And take you high to heaven
Are the passions that kill love
And let it fall to hell
So ends the story
Softly as in an evening sunset
The light that gave you glory will take it all away

朝日が昇るようにそっと
生まれたての一日に愛の光は忍び込む
昇る陽の光とともに炎をあげながら
燃えるキスは、全て裏切られる愛の誓いに封印をする
ぞくぞくするほどの愛の情熱は
人を楽園へと連れて行く
情熱は恋をあやめ、
人を地獄へ突き落とす
そうして物語は終わってゆく
そっと夕日が沈むように
幸せをくれた愛の光は人からすべてを奪っていく



お勧めアルバム

Softly, as in a Morning Sunriseの演奏が収録されたジャズギタリストのアルバムはあまりありませんが他の楽器を含め、数枚紹介したいと思います。

「Alone Together」Jim Hall / Ron Carter


Jim Hallと Ron Carterのデュオアルバム「Alone Together」は超名盤ですので機会があれば是非聴いてみて下さい。Softly, as in a Morning Sunriseもそうですが全ての曲が素晴らしい演奏で必聴盤です。

 

「Edification – A Tribute to Ed Bickert」

Rob Piltchは1956年カナダ,トロント生まれのギタリストです。Ed BickertのトリビュートアルバムでのRob Piltchによるギター演奏。Jim Hallの影響が感じられます。

 

「Live in Marciac (feat. André Ceccarelli & Chris Minh Doky) 」

Biréli Lagrène Trioの演奏ですが、彼らしいテクニカルなギター演奏でリズムもブレる事なく演奏されています。

「In Stockholm 1960 Complete」 (4CD) Miles Davis
こちらはギターではありませんが、ジャムセッションで演奏されるジャズスタンダード曲はMiles Davisの演奏がだいたいイメージされる事が多いと思います。Softly, as in a Morning Sunriseのイントロ含め参考になりますのでお勧めアルバムです。

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